30th EP6

-前回のあらすじ-

だれも居ないフロア。30分くらいかな。緊張で手はずっと震えてたけど、音に感動してライブセットにはないレコードにも無意識に針乗せてて。緊張と感動が混ざると人間って飛ぶんですね。

ブースから降りバーカンへ挨拶に。オープンの準備してたスタッフの荒木田さんが「いいね」と一言。あの盤は「B面」もすごく良いよ。そう続けながら「これ知ってる?」とレコードバッグから一枚。真新しい Group Home/Supa Star の12インチ。

「あとこれも絶対聴いた方がいいよ」と手渡されたのが一本のカセットテープ。WBLSというNYのラジオ番組をダビングしたもの。ミックスはDJ PREMIER。

人生を変えた出来事をあげるとすれば、その一つがこのテープ。

荒木田さんが見せてくれたジャケットの記憶を頼りにレコード屋をまわりまくって。流通のないラジオのテープは博多のレコード屋ブランクで。ここで出会った STRETCH&BOBBITO のラジオもそう。とり憑かれた様に聴いて。練習して。録音して。

DJの師匠は?と聞かれたら間違いなくこう答えると思う。それはラジオのテープだと。

この時期を境に地元でプレイする機会も少しずつ。温かい人たちに囲まれて順風満帆に思えたのもつかの間で。今でも時々話す機会があるんだけど。今までで一番のアウェイはどこか?といえば。こうしてプレイし始めた頃の地元。

小倉。

その洗礼を受けるんですね。

I&I