30th EP19

-前回のあらすじ-

N9のファーストアルバム Each One Teach One。

二人はそういうの一切口にしなかったけど。情報も選択も限られてるこの時代に自主制作でのレコードプレス。大変だったと思う。周りや俺は。ただただ純粋に湧いてた。

直接作品に携わってない友人達も。これは俺たちのレコード。全員がそう思ってた。そしてN9としては。これがラストのアルバム。長く続けてく中で。経験する事のひとつですね。

G SPOTの閉店から。しばらくレギュラーからは遠ざかり。

C-manに誘ってもらい紺屋町のDJ BAR パラダイスロスト行き始めたのがこの頃。オーナーのまーくんはダンサーとの繋がりも深く。週末はダンサー達がスタッフとしてバーカンに立ち。毎週末、本当に賑わってて。

当時。身内以外のダンサーはゼンインシネと思ってたし。向こうもオマエガシネと思ってたはず。でもね。結局のところ。蓋を開けてしまえば。みんなもバカ。俺もバカ。同じバカ同士。ロストがあったから。みんなと繋がれた。DJ 広もそう。

広くんとの出逢い。俺の第一声は「自分ナメとったら殺すよ」で。その経緯(いきさつ)や些細な誤解も。この場所が温かく解き。深く繋げてくれて。

BABEESのメンバーをゲストにパーティを演りたい。ミックステープのタイトルだった802FLAVA。このタイトルで。そう言ってくれたのも広くん。

この夜を重ねてくうちに。周りが俺たちを802と呼ぶ様になり。自分たちも。ごく自然とそう名乗るキッカケだったと思います。場所はオッキーの箱。魚町にあったPAST OR FUTURE。

ある夜。

エントランスからフロアに繋がる通路で。プレイしたレコードの曲名を尋ねられた事があって。その曲がリリースしたばかりのMOS DEF/Ms.Fat Bootyの12インチ。これがDJ KEISUKEとの出逢い。

ただ場所を借りるのとは違い。この頃から箱との関係を大切にしてたと思う。俺たちを信頼してくれ。俺たちも信頼してた。俺たちを選んでくれ。俺たちも選んだ。それはとても自然で。とくに意識してなかった。

今でもその場所をホームと呼ぶのは。その関係を築かせせてくれた人たちとの場面。そのおかげなんですね。だから記憶に残ってる。

そして。

長く続けてく中で経験する事のひとつ。
それをここから経験していくんですね。

I&I